がんばらにゃ2015年4月号
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おいしいしいたけを育てるコツは、「水と光と温度の管理」と語る山中さん。栽培にあたっては、名水の里として知られる大野の地下水を使用。温度管理を徹底し、光の加減に細心の注意を払っています。「しいたけに適しているのは、少し明かりが射し込む森の木陰のような環境。光を調節し、1年中20℃前後の温度を維持しています」。使い終わった菌床は、地元の堆肥センターに持っていき堆肥にリサイクルするなど、エコにも配慮しています。 しいたけの収穫は、毎日、朝夕2回行います。「朝は未熟だったものが、夕方には収穫できるようになっている。常に一番良い状態を見極めています」。そうした丁寧で細やかな目配りは、しいたけ栽培の要といえるもの。「毎日、手で触って、目をかけて、1つの菌床に百回は手間をかけているのではないでしょうか」と語る山中さん。22年前に脱サラして、しいたけ栽培の道へ。試行錯誤の日々は、今も続いていると言います。「真面目な仕事で真面目に良いし ぽってりと肉厚で弾力があり、軸の太い、大野生しいたけ。1年を通してしいたけを収穫できる菌床栽培で育てられています。 「菌床栽培とは、おがくずなどで作られた菌床に、しいたけの種菌を植え付ける栽培方法です。うちはこの菌床から作っています」と語る山中さん。独自に調合した菌床にクリーンルームで種菌を植え付け、冷暗所に置いた後、培養室に移動。種菌の植え付けから収穫まで、約4ヶ月位かかるそうです。名水育ちの、こだわりのおいしさ 大野生しいたけ菌床栽培で1年中しいたけを収穫きん しょういたけを栽培したいと思っています」と微笑みます。 昨年は、県民せいきょうの『たんぽぽツアーや産直交流会』で、しいたけの見学会を実施。地元の産直生産者として、組合員との交流も深めています。「年配の方から子ども連れの若いお母さんまで、幅広い世代の方に参加していただきました。実際に菌床にしいたけが生えている様子を見学されたときは、みなさん驚かれていましたね」と振り返る山中さん。今後は、「もっと生産量を増やしていきたい」と、意気込みを語ってくださいました。手をかけ目をかけ育てる組合員との交流も深めて山中さんのオススメレシピは、『しいたけのチーズ焼き』。作り方はシンプルで、しいたけのかさの裏にとろけるチーズをのせ、オーブンで焼くだけ。和食に使われることが多いしいたけが、洋風のおしゃれな一品に変身。子どもも食べやすく、お弁当のおかずにもオススメです。しいたけは保存袋に入れて冷凍すれば約3~4週間位もちます。しかも、冷凍すると甘みが出て、おいしくなるのだそう。石づきを切り落とし、表面の水気をふき取って用途別に切っておけば、凍ったまま調理ができて便利です。オススメの食べ方大野椎茸生産事業組合上手な保存方法平成5年、大阪で勤務していた会社を退職。生まれ故郷の大野で、しいたけ栽培を始める。Profile大野椎茸生産事業組合 代表福井県指導林業士山中 忠夫さん組合員と生産者がともに育てあう生協の産直〈4~6月は毎週企画予定(ふくい~な)〉宅ハ2015.4月号2
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