がんばらにゃ2015年11月号
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 園地の樹一本一本について植えた時期のことや樹の癖、昨年の実のつき方と今年の実り方の違いまでを木村担当に伝える向川さん。「みかん作りは大変だったが、今元気でいられるのはみかんのおかげ」その表情はまるで子育てをひと段落してほっとしているようにも見えました。一方木村担当は「向川さんのみかんを毎年買ってくださるファンのみなさんに、がっかりされないよう頑張ります」とプレッシャーを感じながらも意気込みを語りました。 近年、日本の農業を取り巻く環境は、人口減少・少子高齢化により、担い手の減少や耕作放棄地の増加などが深刻化しています。県民せいきょうでは、これまで産直や食育活動に取り組んできましたが、今後はさらに地域と連携を図りながら、農産物の地産地消推進や耕作放棄地解消に取り組み、県内の農業活性化をめざしていきたいと考えています。生協農場スタート東浦みかんの背景 2016年度以降には農業法人を立ち上げ、坂井北部丘陵地など農地を拡大し、組合員のみなさんに安全・安心な農作物の提供と地産地消の推進を進めていきます。 敦賀市沓見の休耕地40aを地元農家から借り受け、6月のさつまいもを皮切りにキャベツや大根、白菜などの栽培を始めました。9月末には、敦賀市で推奨特産物にも指定されている「東浦みかん」の生産と販売を元比田地区の農家から受託しました。おもな業務を担当しているのは、農学部出身の木村知代担当。日々営農指導員のもと畑や園地で農作業に励んでいます。農業を守りたい生協農場で収穫された農産物をハーツで販売します! 生協農場で収穫された農産物をハーツで販売します! 適度な酸味と爽やかな甘さが特長の東浦みかん。「今年の生育状況は順調」と向川さん。適度な酸味と爽やかな甘さが特長の東浦みかん。「今年の生育状況は順調」と向川さん。2015年8月7日 キャベツ定植の様子営農指導員 浅野さん(左)木村担当(右)握手を交わす向川忠さん(左)と木村担当(右)思いを受け継ぐ 「東浦みかん」は江戸時代後期から栽培が始まったと言われています。明治時代にはロシアに輸出されるほどで最盛期には50ha(約15万坪)の巨大産地でした。しかし、高度経済成長期による2次、3次産業の発展と後継者不足も重なり、現在は約5haまで減少。東浦地区の高齢化率は44・1%(2015年4月)と同市でも高い地区となっています。 今回、みかん園をお借りし、東浦みかんを生産することが決まった農家のおひとり、向川忠さんを木村担当と訪ね、お話を伺いました。 この地で代々みかん園を営んできた向川さんは今年85歳を迎えました。「死ぬまで現役の気持ちで50年やってきた。だから1年前に植えた苗もある。でも体力的にも問題が出てきた。これまでにもいくつかお話をいただいたことはあったが、ここまで大事に育ててきたみかんだから信頼できるところに受け継いでほしかった」とみかんに対する情熱いっぱいに力強く語ってくださいました。福井の営農指導員や地域の方々に教えていただいたり、助けていただきながら心を込めて育てました!みなさんに食べていただけることを楽しみにしています!むかいがわただし地産地消推進と、安全・安心な食糧確保のために生協農場スタート※販売時期は変更になる場合があります2015年9月29日 畑の様子木村担当さつまいもキャベツ東浦みかんじゃがいも白菜大根10月下旬以降~11月~12月頃…ハーツ・      …宅配サービスたんぽぽ便 で取り扱っています ※取り扱い状況は、変更になる場合もありますのでご了承ください。宅3

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