2017がんばらにゃ11月号
4/20

Vol.23掛けすぎから保障不足の時代に12月に開催する「くらしの見直し講演会」で講師にお迎えする藤川 太先生に 『これからの時代に必要な保障』について教えていただきました。 信じられないかもしれませんが、わが国の年間の世帯払込保険料の平均が67万円もあった時期がありました。月額にすると5万5千円程度。なんて豊かなのでしょうか。ほんの20年前の1997年のことです。 この頃は毎年給料の上がるいい時代でした。昨年よりも今年、今年よりも来年、ますます豊かになることを期待できたわけです。生命保険業界では、各企業の職場に営業職員が出入りし保険の営業を行う「職域営業」が全盛の時代でもありました。必要かどうかは別。他の人も加入しているから、保険に入るのが社会人として当たり前、と言われていました。このくらいなら払える、で済む時代だったのかもしれません。 最新の生命保険文化センターの統計では、世帯払込保険料は年間38万円まで低下しています。多くの企業が秘密や個人情報の保護などを理由に職域営業を禁止していることが影響していることが大きな理由。ところが、現実にはもっと深刻な理由がありそうです。 近年目立つようになったのが保障不足世帯です。結婚して子どもがいるのに、何も保障に入っていない。もしも万一のことがあったら、家族が路頭に迷う可能性が高い。こんな家族が増えているのです。 加入しない理由を聞くと、保障に入るお金がない、といった答えが。1998年以降、国民の所得が減少トレンドに入り、家計から余裕がドンドン消えていることがより大きな理由なのかもしれません。 さらに、私たちの国は人口減少時代に突入しています。それなのに高齢者は増える一方。年金、介護、医療と社会保障給付の多くを受け取る世代が増え、それを支える若い世代が減る。1960年代では1人の老人を9人の若者で支えればよかった時代から、気が付けば2人で1人を支えるようになりました。現役世代が負担する税金や社会保険料は重くなる一方です。 社会保障の役割が低下すれば重要性が増すのが、保険や共済、そして貯蓄。必要な保障を確保しつつ、貯蓄を増やす。私たちはこの相反することを両立していかなくてはいけません。無駄なく、できるだけ安いコストで保障を確保する知恵が必要です。 セミナーでは、これからの時代に本当に必要な保障は何か、どのように確保すればいいのか解説します。お楽しみに! 私がファイナンシャル・プランナーになってから約20年。この間に世の中は大きく変わりました。20年前には保険は掛けすぎが当たり前。保険の見直しブームが巻き起こりました。ところが、現在では保険に入らない若者が多くなり、保障不足が問題に。いったい何が起きたのでしょうか。(1968年、山口県生まれ)「家計の見直し相談センター」で個人向け相談サービスを展開。設立以来センターの相談件数は2万世帯を超えた。近著に『やっぱりサラリーマンは2度破産する』(朝日新書)、『サラリーマン家庭は“増税破産”する』(角川Oneテーマ21)など。PROFILE藤川 太さん生命保険は本当に必要なの!?家族に必要な保障を教えますくらしの見直し講演会12/2(土) 13:30~15:00福井県生活学習館 ユー・アイふくい 3F 映像ホール無料   ファイナンシャル・プランナー 藤川 太氏130人(申込先着順)19ページコールセンター時講定¥所申生命保険の保障について、掛けておかなければ困る保障は何なのか?必要な保障の考え方から、家族の保障プランの作り方まで、テレビでもおなじみの家計の見直し相談センターで個人向け相談サービスを展開している藤川太さんが解説します。LPAの会要予約(申込先着順)お1人につき300円託児あり2017.11月号4

元のページ  ../index.html#4

このブックを見る