噛めば噛むほど米本来の甘みと香りが広がる、あわら農楽ファームの「 福井米いっちょらい」。減農薬・有機質肥料100%で丁寧に育てられた福井県認証の特別栽培米です。 2月中旬の種籾の準備から8月下旬〜9月下旬までの刈り取りまで、「日頃から田んぼに出向き、そのときの変化を観察しながら農作業をすることが大事」と語る執行役員の齋藤峰雄さん。福井県が発信する稲作情報などをチェックし、稲の状態を確認して適期を見極め、効率良く水や肥培管理、刈り取りなどを行っています。代表取締役の舘恭弘さんは、「天候や気温など同じ年は一度もないので、毎年1年生です」と大変さを語ります。 収穫後も、手をかけ質の高さを追求。籾にストレスを与えないよう、通常は1回の乾燥を、温度を変えて2段階で乾燥。玄米は15℃以下の低温倉庫で保管し、注文を受けてから出荷直前に精米しています。「精米したての美味しい状態で食べていただけるのが一番ありがたい」と、2人は顔を見合わせて微笑みます。 あわら農楽ファームは、2001年に設立。現在、就労継続支援A型事業所の株式会社農楽里に勤める障がい者11人が、施設外就労で年間通して農業や農産加工品の生産を行っています。「障がい者の方に農業に携わってもらうことで、高齢化で後継者不足の地域農業の担い手になり、障がい者の方自身の雇用・自立につながれば」と語る齋藤さん。 2004年には、農産物登録検査機関に登録し、米の品位検査を自ら実施。地元の生産者の要請に応えて米、大豆などの検査も行い、アドバイスや情報交換をするなど地域に貢献しています。今後は、産学官連携により、ロボット技術やICT(情報通信技術)を活用し、省力化や高品質生産などを実現するスマート農業への参画を予定。「今の取り組みを進化させ、障がい者のみなさんもより主体的に農業に取り組めたら」と舘さんは未来を見つめます。 「生協さんとのおつきあいは10年目。組合員さんは食に対して関心が強く、つくり手のことも勉強されているなと感じています。組合員さんに求められるお米を、しっかりつくっていきたいですね」と答えてくれました。毎日丁寧に観察して育て収穫後も品質管理を徹底 障がい者の自立をめざし産学官連携の取り組みも組合員と生産者がともに育てあう生協の産直有限会社 あわら農楽ファーム(あわら市)84haの水田で、減農薬・有機質肥料による米づくりを行う。そば、大豆、メロン、柿などの栽培や農産加工品、観光いちご園なども手がける。Profile噛むほど広がる、甘みと香り 福井米いっちょらい米の農産物検査では、粒の形や水分量などの数項目をチェックし、一~三等米・規格外に判別し玄米の袋に表示しています。米の等級を決める農産物検査一等米二等米三等米項目最低限度最高限度70~60~45~一等標準品二等標準品三等標準品~15~15~15~15~20~30等級一等米に認定されています被害粒・死米・着色粒・異種穀粒及び異物(%)整粒(%)形質水分(%)2021年産 コープこだわり一番米 年間登録受付中代表取締役 舘 恭弘さん(右)執行役員 齋藤 峰雄さん(左)さいとう みねおたち やすひろ有限会社あわら農楽ファームのう がく6/30(水)コールセンター(15ページ)まで申締たねもみ出典:農産物検査法三段表、玄米の検査規格(農林水産省ホームページ)▲詳細 または 5月3回 折込チラシ▲詳細 または 5月3回 折込チラシ〈年間登録のみ〉宅福井米いっちょらい2021.5月号2
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